2010年11月28日(日) 00:04

ユトリロ

豊橋市美術博物館で開催中のモーリス・ユトリロ展に行って来ました。



この展覧会を観るまでのユトリロのイメージは、
パリをこよなく愛し、その街角の風景を静かな穏やかな眼差しで見つめ続けた巨匠。
白いしっくい壁の建物と、遠近法を用いた表現が印象的な画風・・・ぐらいなものでした。

それらがこの展覧会を観ることで、そんな単純でないことがわかり、絵から受ける印象もまったく違うものになりました。

私生児、酒びたり、アルコール依存症、幽閉、孤独、屈折愛、自分より年下の義父、金のために絵筆を強制etc.etc.・・・

波乱に満ちたユトリロの人生を彩る過激なキーワードが並びます。

詩的で綺麗な絵であることは間違いないのですが、そうした彼の心の内面を少し知ることで、その感情がストレートにタッチや色に反映していることがわかってきました。

孤独な寂しい絵・・・

それにしても、白い壁や、建物の隙間から見える空の、言いようのない深みのある色づかいや表情は凄いです。

written by hom [日常] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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